基礎知識
2026年6月12日公開

アスベストのレベル1・2・3とは?危険度区分と建材の違いをわかりやすく解説


アスベストについて調べると「レベル1」「レベル2」「レベル3」という言葉をよく見かけます。 これは建材に含まれるアスベストの飛散しやすさ(危険度)による区分で、 レベルによって必要な対策や工事費用、行政への届出の要否が変わります。 この記事では、3つのレベルの違いを発注者向けにわかりやすく整理します。

レベル区分とは「飛散しやすさ」の分類

アスベストの「レベル」は、建材が傷んだり工事で扱われたりしたときに、 アスベスト繊維がどれだけ空気中に飛散しやすいか(発じん性)を示す区分です。 レベル1が最も飛散しやすく危険度が高く、レベル3になるほど飛散しにくくなります。 飛散性が高いほど、隔離・養生などの対策が厳重になり、費用も高くなる傾向があります。

「レベル1〜3」は法令で定められた正式な用語ではなく、建設業労働災害防止協会のマニュアルなどで用いられてきた作業上の慣用的な区分です。一般に広く使われていますが、法令(大気汚染防止法・石綿障害予防規則)の条文上は「特定建築材料」などの用語で整理されています。

レベル1:吹付けアスベスト(最も危険)

綿状のアスベストを吹き付けた建材で、飛散性が最も高い区分です。 ビルの機械室・駐車場の天井・鉄骨の耐火被覆などに使われていました。

  • 代表的な建材:吹付けアスベスト、吹付けロックウールなど。
  • 対策:作業区画の密閉・負圧隔離など最も厳重な措置が必要。
  • 届出:作業開始前の届出が義務づけられる。

レベル2:保温材・断熱材・耐火被覆材

配管の保温材や、煙突・ボイラーの断熱材、鉄骨の耐火被覆材などに使われた建材です。 比重が小さく、損傷すると繊維が飛散しやすいため、レベル1に準じた厳重な対策が必要とされる危険度の高い区分です。

  • 代表的な建材:配管の保温材、煙突の断熱材、耐火被覆材など。
  • 対策:レベル1に準じた隔離・養生が必要になる場合が多い。
  • 届出:作業開始前の届出が義務づけられる。

レベル3:成形板など(飛散性は比較的低い)

アスベストをセメントなどで固めた成形板で、住宅にも幅広く使われていました。 通常の状態では飛散しにくいものの、切断・破砕すると繊維が飛散するため、適切な作業が必要です。

  • 代表的な建材:スレート板、けい酸カルシウム板、ビニル床タイル、屋根材・外壁材など。
  • 対策:湿潤化や手ばらしなどで、できるだけ破砕せずに除去する。
  • 届出:一定の条件で報告が必要(調査結果の報告義務など)。

「レベル3だから安全」というわけではありません。無理に破砕すると飛散するため、レベル3でも適切な作業と処分が必要です。

レベルによって何が変わる?

  • 必要な養生・隔離の厳重さ(レベル1ほど厳重)。
  • 行政への届出・報告の要否。
  • 工事費用・工期(飛散性が高いほど高く・長くなる)。

どのレベルの建材が使われているかは、有資格者による事前調査で判定されます。 自己判断は難しいため、まずは事前調査を受けて、建材の種類とレベルを正確に把握することが大切です。

事前調査の義務や流れについては、別記事「解体工事でアスベスト事前調査は必要?」もあわせてご覧ください。

出典・参考

対応エリアの石綿調査会社を無料で比較

Aslink なら、案件を登録するだけで複数の調査会社から見積を取れます。発注者の登録・見積取得は無料です。

無料で案件を登録する